[MN-006] "ピコピコブザー"の回路例

2002.6.29掲載

 

74HC4538を使用した例

 
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ピコピコブザー"とは"機体発見ブザー"で、断続音を鳴らすことができる物のことです。
[MN-003] サーボ信号の入力処理(1) で示した回路ではブザーが鳴りつづけるか止まるかのどちらかにしかなりません。
実際に草むらに入って機体を探した人は分かるかと思うのですが、ブザーの音は意外と届きませんし、鳴りつづけた状態では聞こえてくる方向もよく分からなくなります。
間欠音(断続音)でブザーを鳴らすことによって、かなり遠くでも判別できるようになります。
 
前例の回路に抵抗(R4)とコンデンサ(C4)をひとつ追加するだけで、間欠音を鳴らすことが出来るようになります。
後段の出力 Q2 から前段の R1 へ信号もどしている部分に仕掛けがあります。
出力がOnとなる状態(サーボ信号のパルス長1.0mS)の場合のフローを考えてみます。

 



タイムチャート (Onの状態)
    


Q2(H) -> Q2(L) -> R1(L) -> Q1(L) -> A2(L) となるため B2 のダウンエッジでトリガーがかかります。
発生した70mSのパルス時間がOff状態を作り出します。これが間欠音となり、約10Hzの周期となります。
R3、C4の値を変化させてみましたがこのくらいの値がちょうど良い感じでした。
(周波数を上げると虫の鳴き声みたいになってしまいます)
 
前にも書きましたが、これは以前に購入した"機体発見ブザー"の回路です。
回路的な発想は良いのですが、実装がイマイチなせいか故障が多いです。
 
C1,C2に大きな容量のコンデンサを使うときは注意が必要です。
電源Off 時にC1,C2のコンデンサ放電時間が急激にならないように電源部にコンデンサ(C5)が必要です。
(この辺のことはデータシートに必ず書いてあります)
ICのパスコン(C6)も必ず入れるようにしています。
ラジコンで使われる電子機器はその使用環境が劣悪ですよね。
一般的な対策は必須だと考えています。
 

  
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