ピコピコブザー
[Pic Buzzer]
 
2002.07.08 掲載
2003.04.03 更新

 

 
  

 

ワンチップマイコン(PIC12C509)を使った"ピコピコブザー"です。
"メモのページ"ではロジックICを使ったスイッチ回路を紹介して来ましたが、部品点数を少なくして小型化するには
やはりマイコンとなってしまいます。今回はチップ部品で構成しました。
たったこれだけの回路ですが、市販品以上の性能と機能を持たせています。

 
 
以下の優先順位と条件でブザーが鳴ります。
 
電源投入時 -> "ピピ" と起動音が鳴ります
電源電圧が 4.5V 以下に下がった場合 -> 短周期の断続音
サーボ信号が約1.5mS以下の場合 -> 断続音
サーボ信号が途切れた場合 -> 断続音

更にマイコンならではの機能です。

電源電圧が一度でも 4.5V を下回った場合のメモリー機能
 
 数秒おきにブザーをごく短い時間鳴らします。これは上空飛行時に負荷がかかり電圧低下を起こしていないかチェックするためです。

(2002.04.03)
 
 電源投入時から、約3分間はメモリーしない仕様に変更しました。
ワンタッチプラグヒーターを受信機用バッテリーから使った場合に、一時的に電圧が4.5Vを下回るための処理です。
 
送信機のモードが違う場合
 
 PCMとPPMのモードを切り替え忘れた時。ただし、FUTABA製のプロポでしか確認しないかも知れません。
 
回路的な話
部品数がわずかですので個別に説明してみます。
 
(U1)のPICは12C509としていますが、12C509Aでも当然OKです。内部プルアップをかけて使います。
サーボ信号入力はGP5端子としています。これは内部プルアップがかからない端子だからです。その理由はメモのページを見てください。入力端子が開放されることはないとは思いますが、プルダウン抵抗を入れています。(R1)
出力電流はGP0
〜GP2をまとめて75mA取れますので、大概のブザーは鳴らせるはずです。"TMB-05"は小型の割には音が大きいので機体発見ブザーでは良く使われています。消費電流は5V時に20mA位です。
(U2)はTOREX製の電圧検出ICで全温度範囲にて精度2%、温度係数±100ppm/℃とかなり高性能です。
出力はオープンドレインですので、電圧低下時はPICのGP3端子をLoとするように動作します。
(C1)は電源部のパスコンでので10〜22uF程度のアルミ電解コンデンサで良いでしょう。今回はチップで組んだため、タンタル電解コンデンサとしました。ただしタンタルは逆電圧にはめっぽう弱いので瞬間的でも逆電圧をかけたものは使用してはだめです。
電源部のような低インピーダンス状態で使う場合は定格電圧に倍以上の余裕が必要です。製作には16V定格を使用しました。
 
 [基板パターン図 Pic-Buzzer-pcb.gif]    [PICBUZ-3r2.hex]
 
作りはじめる前に
今回は部品点数が少ないので、DIPタイプのPICを使って、基板無し(空中配線)で作製してレジンなどで固めてしまってもよいかも知れません。そのほうが丈夫だったりして。

[キット以外に必要な物]

■サーボリード
 
■面実装部品をハンダ付けする道具と手先と視力
 

製作例
今回は[部品面実装図]はありません。
チップ部品をハンダ付けするときは、基板上の1点にハンダを落とし、部品を仮止めします。この状態で位置決めを正確に行います。2点止めてしまうと動かなくなります。
 
半田ごてを入れる順番を考えて部品をハンダ付けします。
右端のチップタンタルコンデンサは極性マークが(プラス)ですのでこの向きが正解です。
サーボリードにあらかじめゴムブッシュを通しておきます。
サーボリードは基盤中央方向からハンダ付けして、たたみ込みます。
基板の向きが上の写真と左右逆です。
ブザーは足全体をハンダ付けして下さい。
基板との隙間をホットボンドで固めれば、耐震性がかなり向上すると思います。
熱収縮チューブを被せて完成です。
商品名でスミチューブのφ12mm(収縮率50%)がちょうど良い具合です。
フラットパッケージとDIPの変換基板です。
自作されたものを分けてもらいました。抑え部はジュラコンの削り出しです。大変良く良く出来ています。
 
←ここで入手しました
 
取付け例
OSの15RXエンジン-排気口用のゴムリングを取付けに使用してみました。
リングのラッパ上になっている側を胴体に内側から接着します。ブザーは差込むだけです。

OS-21826100 \500

接着には多用途な"セメダインSUPER-X"を使用しました。
  写真は胴体内側の様子です。胴体外側にはブザーの中心位置にφ3mm位の孔を開けます。
差込部が少し緩いようでしたら、マスキングテープを1〜2重に巻いてください。

 

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