HEYPERION VX G3 11.1V 1100mAh
 リチウムポリマーバッテリー
 
 
2009.05.21掲載
 

 
 

Hyperion VX G3 11.1V 1100mAh (質量99gコネクタ含む) 

 

今年の4月に発売されたハイペリオンの新型リポ(公称35C放電、バースト65C)リポについて放電試験をした結果です。
1100mAhの電池を1本テストしただけですが、思っていたよりパワーが無いので驚きました。
 起電力からみると20C相当のリポです。
放電カーブも30C放電で底を打った感じです。これ以上レートを上げても得るものがなさそうなので試験を止めました。

公称放電レートについては、それといった決まりがありません。
ここ1、2年に開発された多くの中国製リポについては、公称放電レートで試験をした場合、セルあたりの平均電圧は3.5V程度となります。
今回のVX-G3リポを連続35Cで放電させたら、平均電圧は3.25V付近になると思います。

ただし、この電池は従来のリポの4倍の寿命があり、最大5C充電が可能であるとしていますので、内部構成材料が違うのかもしれません。
何に対しての寿命なのか(使用期間なのか、放電回数なのか?)ははっきりしませんが。
リポについては使っても使わなくても2年程度で性能がかなり劣化します。もし4倍で8年使えるのであれば驚異的です。
 

■計測方法について
使用した
充電器は Hyperion製 EOS-0610i DUOを使い満充電から放電させています。室温も25℃程度のコンディションにしています。
計測機器は ACM から 600W電子負荷(KIKUSUI製 PLZ603W) を制御して、3セルのバッテリをそのまま試験にかけています。
今回は15Cからスタート(慣らし放電)して、15C 15C 17.5C 20C 22.5C 25C 30Cへレートを上げていきました。
比較に使ったROBIN-GR-1300 は昨年の製造で、20回近いテスト放電をしたものを、同時に試験にかけています。
 

 
ハイペリオンのリポは以前からオーバースペックだと感じていましたが、今回はかなり期待はずれです。
下のグラフはROBIN-GR-1300mAh(公称22C放電)と同じ放電レートで比べた結果です。
放電開始直後から電圧は下回っています。容量も少ないです。

 
ハイペリオン製のリポはセル(アルミパック)の周りにプラスチック板が貼って有ります。
温度データはプラスチック板と外皮の間にセンサーを入れて測りました。
実際のセルの外周温度(アルミパックの外側)は+10℃位はあると思います。