送受信機バッテリ用 自動放電・充電器
[Auto Dis & Charger]
 
2002.06.17 掲載
 
 

  

 

放電->充電->タイマーカットを自動で行います。
送受信機バッテリに急速充電は嫌だ。という人はぜひ使ってみてください。
フライト前のバッテリメンテナンスのもやもやが解消します。

■ 充電電流 10〜200mA 可変

■ タイマー 6, 9, 12, 15時間 選択式

■ 定電流による放電 500mA(50〜1000mA調整可能)
 
   〜 放電時間を計測することにより残容量も分かります 〜
 
   4.8V(4セル)時 800mA max
   9.6V(8セル)時 400mA max ※別途空冷ファンを実装すれば1Aまで可能
 
■ オートカット電圧 4, 5, 8セル 選択式

■ 別途に15V-300mAのACアダプタが必要です。(12V-500mAクラスのACアダプタで代用可能なものが多いです。送信機用の充電器は使えません。)
 

 

[取扱説明書 Adc-manual.pdf 240KB]    [放熱板の計算]    [基板パターン図 Adc-pcb.gif]
 

回路的な話
充電、放電ともシャント抵抗とオペアンプによる定電流回路としています。
充電側はハイサイドで処理している関係から22V電源をタイマーICで作っています。というのも、9.6V(8セル)ニッカドの充電完了時の電圧は12V以上に上がるため、ACアダプタの電圧(15V)で制御が苦しくなるためです。
なるべく汎用的な部品で構成しましたが、タイマーだけはマイコンを使いました。当然ですが、放電時はカウントしません。
PIC12C509は長時間タイマーとして時間的な精度は±2%位だと思います。(実測はしていませんが十分です)
空冷用のDCファンの制御回路も含まれています。(放電時に回すだけですけど)
ファンをつければ高電流による放電も可能ですが、コネクタのことを考えると500mA位がよいところではないでしょうか。
ひとつだけ注意点があります。充電ランプ(赤)がバッテリが接続されていなくても点灯します。放電ランプ(黄)はバッテリが接続されていなと点灯しませんので接続ミスは分かります。
 
製作例
製作をはじめる前に取説を印刷して目を通してください。
基板にあける大きめのドリルを済ませてから、ジャンパー線と寝ている部品をハンダ付けします。
基板上で”赤いマークの孔”は部品を挿入しないので無視してください。
抵抗とセラミックコンデンサ、フィルムコンデンサ以外は向きがありますので注意して実装します。
ICソケットは左側1ケで、外は直接ハンダ付けしてしまいます。
トランジスタはNPNのみです。向きに注意して挿入します。

FETを取付ける前に放熱板を処理します。
基板と重ねてネジ孔の位置をマークします。センターへポンチを打ってから、φ3.2mmでドリルします。

FETの足を処理します。下端から3mmの所へサインペンでマークをし、写真のように細めのペンチでくわえて、方向に注意して曲げます。
一度曲げてしまうと逆方向には直せません!折れてしまいます。
根元に力がかからないように、下に押し付けて曲げてしまいます。
 

3mmネジを下部から挿入し基板にナット2ケで止めます。高さ調整もかねています。
放熱板とFETの間はシリコングリスを付けて放熱効果を高めます。
基板にストレスがかからないようにするために、ネジによる固定を行った後にハンダ付けをします。
 
DCジャックは側面の端子を切り取って取付けます。基板のエッジにぎりぎりに位置決めしてください。
ハンダ付けは平端子と孔の左右をとめておく程度で十分です。

その他の背の高い部品を取付けます。
LEDはケースの内高に合わせて足の長さを決めます。
左上の2色LEDは足の長さが足りない場合はジャンパーピンを下駄にして取り付けます。(ケース加工例を見てください)
向きは切欠位置を部品面実装図に合わせてください。
 
調整方法

ケースに入れる前にこの状態で動作確認をします。
電源を入れる前に、基板パターン図及び部品面実装図と照らし合わせて部品の向き、ハンダブリッジ(ショート等)が無いことを確認してください。
 
ボリュームが3箇所ありますが、回転位置は全て中央としてください。
この状態でおよそ、充電電流100mA、放電電流500mAとなります。
左下のジャンパーピンは上の写真と同じ一番下の位置とします。(カット電圧4.0V)
充電するバッテリーは接続しないで、ACアダプターのみを差し込みます。
一瞬LED赤が点灯→1秒間LED緑→LED赤の点灯となればOKです。
 

オートカット電圧の調整をします。
4.8Vのバッテリを接続して、放電スイッチを押します。LED赤が消灯し、LED黄が点灯します。
この状態でLM324の11番(GND)と14番ピン間の電圧を4.0VとなるようにボリュームVR1を調整します。電圧の測定はテジタルテスターを使用してください。
5Vと8Vのオートカット電圧は連動しますので1回調整すればOKです。
 

充電電流、放電電流は充電するバッテリーと充電器の間に電流計を接続して調整します。サーボリードを切断して、テスターの入力端子を接続したものを作っておくと便利です。
充電電流を頻繁に変える場合は、VR2を基板から取り外して、ボリュームをケースの方へつけてしまっても良いでしょう。
 

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